消化器内科

大腸がん

日本の大腸がんの発生数(2007年)は110,973人で、男性63,182人、女性47,791人で、男性では胃がんに次いで、女性では乳がんに次いでともに2位です。

大腸がん検診として死亡率減少に十分な医学的根拠があることから、検便(便潜血検査)が推奨されています。大腸がんにかかる率は、40歳頃より増加し始め、高齢になるほど高くなります。がんにかかる率や死亡率はともに、男性の方が女性よりも高くなっています。検便により大腸内の出血の有無を調べ、精度を上げるために2日分の便の検査をします。

血便・便が細くなる・残便感・腹痛・便通異常(下痢と便秘の繰り返し)・貧血・体重減少といった症状がみられる場合は検診を受けるのではなく、速やかに内視鏡検査(大腸カメラ)を受けることをおすすめします。

大腸がん患者は増加しており、すべてのがんの中で最多となる見通しで、女性では1位、男性も肺がん・胃がんに次いで3位となりますが、早期発見により治せる病気でもあります。

欧米化した食生活と高齢化が原因で、生活習慣病の一つと言っていいかもしれません。
予防に確実に良いとされているのは適切な運動で1日1時間のウォーキングと、息がきれるぐらいの運動を週に2日、30分ずつするのが理想です。

内視鏡検査・検便は早期発見に有用

ただし、いくら生活習慣を整えたとしても大腸がんが発症することはあり、進行がんであっても症状があまりないことも多く、検便が早期発見に有用です。

痔で出血のある人でも実は大腸癌が出血の原因であることもあり、便検査が陽性になった場合は必ず精密検査である大腸カメラをうけることが必要です。

大腸がんの治療では、内視鏡的切除と手術が中心的な役割を担っています。がんの深さによって治療法が異なり、早期のがんの深さの診断には色素内視鏡やNBI拡大内視鏡検査などが有用です。

主な症状
血便・便が細くなる・残便感・腹痛・便通異常(下痢と便秘の繰り返し)・貧血・体重減少
検査方法
問診・便潜血検査・大腸内視鏡検査

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